目次
- 設立趣意書
- 例会案内
設立趣意書
(1)正式名称 エフェクチュエ―ション研究部会
(2)趣旨・目的
エフェクチュエ―ションは、不確実な状況下での意思決定プロセスに関するアントレプレナーシップの研究分野のひとつであり、熟達した企業家の意思決定の特徴である。
本エフェクチュエ―ション研究部会では、エフェクチュエ―ションに隣接した認知科学や人工知能などの境界学問領域について理解を深め、実践し、普及させることを目的とし、起業家育成を実現するアクションリサーチを推進する。学会誌への査読論文執筆指導やビジネスプラン策定等、少人数指導も行う予定である。
(3)主な活動方針
エフェクチュエーション研究が明らかにした点は、アントレプレナーシップに関して固有の熟達領域があることを予期し、起業に固有の熟達とその指導が必要不可欠であることを示したことである。
ここで、起業家を指導者を「起業コーチ」と定義をする。起業コーチは起業の熟達者としての高度な能力が必要である。「起業コーチ」には経験学習が不可欠でありつつも、ここでは、仮に、起業コーチの形式知のみを抽出するとしよう。
日本の場合、「中小企業診断士」と「キャリアコンサルタント」の国家資格の知識とスキルがその熟達領域に該当する、との仮説、もしくは、手応えを日頃の研究成果として私たちは持ちはじめている。
実際、起業という行為ではあるが、ひとつの国家資格の知識・スキルの範囲では、熟達領域が狭すぎるのである。つまり、現実に起業に求められる熟達領域に対して、それに対応する国家資格の焦点が狭い点が日本のスタートアップの課題、と予想可能なのである。
もしも、国家資格によって分断された個人と組織における知識とスキルを網羅し、ある一定レベルの能力を「起業コーチ」に保証すれば、例えば、全国の大学起業部コーチの受け皿としても機能させることも可能になる、と考えられる。
エフェクチュエーション研究部会では、以下の活動を行っていく方針である。
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エフェクチュエ―ションの研究文献、事例の紹介や分析
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エフェクチュエ―ションの実践者や専門家との交流や対話
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エフェクチュエ―ションのワークショップやトレーニングの開催や参加
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エフェクチュエ―ションの普及や啓発のための広報を発信
(4)運営体制
主査 高瀬進
幹事 仲川幾夫
(5)連絡先
高瀬進
effectuation@kansai-venture.org